東大大学院中退の戯言

院生だった当時に気持ちを吐き出すためにこのブログを開設しました。自称うつ病で中退しましたが、なんとか生きてます。

研究の呪いからいつか解かれるのだろうか

もともと研究者になりたかった。
今でも好奇心は旺盛だと思う。
東大生の中でも平均以上には好奇心旺盛だったほうじゃないかと思う。
数学の話や政治哲学の話や法律の話まで多方面に興味が尽きない。
なので自然と研究の道に進むと思っていた。


だが研究から逃げ出した。
理由は他の記事で書いた通り。
自分が悪いし恨みつらみをぶつけても仕方ない。
研究から逃げだのだ。
逃げれば少しは楽になれると思っていた。


そう思って6年ほどが経った。
今になって別の苦しみが次第に頭を占めるようになってきた。
研究を諦めたと思っていた。
頭では受け入れたつもりだった。
受け入れたつもりなのに強すぎる好奇心が逆に「呪い」となって自分を苦しめる。
同級生や後輩がアカデミックや企業のR&Dの分野で活躍するのを見ると、胸が焼けるような羨望を感じる。無意識レベルで。


それなりになんにでも興味を持てる性格だと自負していたので、ITの道に進んだ。
今では微分積分どころか掛け算割り算すらも使わない仕事をしている。
たまに暇になればガウス理論やら解析学やら興味を持ち、
本業では掛け算割り算すら使わずエクセルで進捗をまとめたり見た目を整えるだけのアプリ開発のコーディングをしたりしている。
こんなことをしているとなんかやってる仕事と思い描いていた姿と違うなと言う思いがひしひしと胸を締め付けてくる。
とはいえ今から数理領域の仕事をするにはキャリアも実績(院卒)もなさすぎて誰も雇ってはくれない。好奇心が強かっただけで、頭がそこまで良いわけでも社会人的な能力が高いわけでもない。万が一雇ってもらえたとしても同年代の人たちと肩を並べられる自信はない。


なんだかなぁという思いが呪いとなって時々死にたくなる。
いつかそんなことも何も考えなくなり「呪い」から解かれる日は来るんだろうか。